久保内科病院 広報誌


Vol.3
2005年春号

発行/医療法人是心会 久保内科病院 佐世保市田原町11−9(広報委員会)TEL 0956-49-3377

診療情報提供について          久保内科病院副院長 坂口 洋司

今年4月より、個人情報保護法が施行され、医療機関における患者様の医療情報は、患者様自身が主体的に管理する時代になってきました。そこで、当院における診療情報の提供についてご説明したいと思います。

診療情報提供とは、診療の過程で得られた、患者の身体状況、病状、診断、治療等についての情報を提供することをいいます。

当院の目的とする診療情報提供の趣旨

  1. 診療情報提供を求める患者様への適切な対応を行う。
  2. 診療に対する患者様の積極的な参加の促進。
  3. 患者様及び親族の方と当院医療従事者間に、より良い信頼関係を築く。
さらに、診療情報提供の結果として、患者様に満足いただける良質な医療を提供させていただく一助とすることにあります。そのため、医師をはじめ、職員一同、患者様に十分納得いただける情報提供をするよう心がけております。

提供方法

  1. 診療内容の説明:日常の診療において、診療録に記載された診療情報については、主治医からわかりやすくご説明いたします。
  2. 診療録等(いわゆるカルテ等)の開示:診療録等の開示を希望される方は、「診療録等開示申請書」に必要事項を記入していただきます。
  • 当院の基本的な姿勢として、診療中に積極的に情報提供を行うことが第1だと考えております。さらに診療中の説明以外にもご希望があれば患者様ご本人の申請によりいわゆるカルテ等の閲覧について、当院診療録等管理委員会にて審議し許可することとしております。
  • 閲覧等の開示に関しては、個人のプライバシーも関わる問題ですので、開示にあたりましては、当院内に診療録等管理委員会を設置するなどして、慎重に行っておりますので、ご理解をお願い致します。

診療録等の開示の対象者

  1. 患者が成人で判断能力がある場合は、患者本人。
  2. 患者に法定代理人がある場合は、法定代理人。ただし、満15歳以上の未成年者については、疾病の内容によっては本人のみの請求も可能。
  3. 診療契約に関する代理権が付与されている任意後見人。
  4. 患者本人から代理権を与えられた親族。
  5. 患者が成人で判断能力に疑義がある場合は、現実に患者様のお世話をしている親族およびこれに準ずる縁故者。

患者様ご本人が亡くなれた場合の特例

診療情報提供の申請は、患者様ご本人が行うのが原則ですが、急死等により患者様ご本人が意思表示できなかった場合で、ご遺族の方から診療録等の開示申請がなされた場合は、ご遺族との信頼関係の観点から特例的に情報提供の対象者とし、診療録等管理委員会に諮り、慎重に審議検討した上で、開示を行うこととなります。
※ 「遺族」とは、配偶者、子、父、母およびこれに準ずる内縁の妻など、民法958条の3の特別縁故者を指します。

対象者の確認

患者様本人のプライバシーを保護するため、患者様本人であることを証明できるもの(運転免許証、身分証明証など)を提示していただきます。
患者様本人以外の方につきましては、(1)患者様が指名したこと、(2)申請者本人であること、(3)患者様との関係をそれぞれ証明できるもの(戸籍謄本など)を提出していただきます。

診療録等の開示を拒みえる場合

  1. 対象となるカルテ(診療記録等)の開示が、第三者の利益を害する恐れがあるとき。
  2. カルテ(診療記録等)の開示が、患者様本人の心身の状況を著しく損なう恐れがあるとき。
  3. この他開示を不適当とする相当な事由が存するとき。

診療録等の開示手数料

診療録等の開示手数料は無料ですが、エックス線写真の複写やカルテコピーにつきましては、手数料がかかります。

その他

診療情報提供に関する詳しいことについては、医事課(外来受付)までお問い合わせ下さい。


機能性ディスペプシアについて

医師 豆谷 俊一

食欲不振、腹部膨満感、便秘、下痢などの腹部症状がありながら器質的病変が認められず、機能性消化管障害と言われていた疾患の中に消化管の運動障害や内臓知覚過敏を原因とするものがあります。機能性ディスペプシア(FD)や過敏性腸症候群(IBS)がその疾患に含まれます。FDは運動不全型、潰瘍型、突発型の3型に分類され、中でも運動不全型は、その病因として胃の運動障害や内臓感覚の過敏がみられると言われています。
消化管の運動は、空腹時には「空腹時伝搬性強収縮(IMC)」と呼ばれる、約100分間隔で胃から起こり小腸まで伝播する消化管の強収縮が認められるのが特徴です。この収縮は食物残渣・胃液・粘液などを押し流し、来るべき次の食事に備えるというハウスキーパーの役割を果たします。空腹時に「おなかがグーッと鳴る」のはこの運動のためです。また、食後期では、胃内容に食事が入るとその量に反応して胃の近位部で内容量を大きくし、食事を受け入れるために胃壁が弛緩し、内腔が拡張します。それに引き続き胃体部が食物による刺激を受けると、胃体部・前庭部に律動的な収縮が起こります。この収縮によって食物と消化液とを撹拌し、粥状化されたものが十二指腸へと排出されます。FDの患者では空腹期の消化管運動の低下・障害が起きており、食後期においても胃排出の遅延が認められ、症状の強い患者でより排出が遅れています。
また、消化管の圧変化は、機械的刺激に感受性を持つ筋層内神経終末である伸展レセプターによって感知されます。胃においてこのレセプターの大部分は前庭部に存在し、一部は胃体部にも存在します。胃の伸展・圧迫・収縮・容積の変化に反応し、胃壁が伸展・圧迫されることにより内圧が上昇したと感知します。この刺激は迷走神経、内臓神経両者の求心性繊維に含まれ、中枢へと伝えられ、服満感を感じます。胃内圧と腹部の不快感を検討した所、健常人ではこの内圧の変化に対して急激に腹満などの症状を訴えることはありませんが、FD患者ではわずかな圧変化で腹部症状を強く訴えます。この圧受容性の過敏・胃の適応障害が、FDの病因の一つになっていると考えられています。
治療としては、まず食事療法、生活習慣の改善、薬物療法として消化管運動改善薬などがあります。さらに、それぞれの下痢、便秘、腹痛などの症状に応じた薬物療法をし、それでも改善しない患者さんの場合、心理的・社会的要因を聞くことが必要となることもあります。
参考:エーザイ



私の趣味

栄養管理室 前田 幸子

私は以前から茶道を習いたいと思っていましたが、なかなか機会がありませんでした。そんな時、今の先生が教室を開かれることになり、早速入門したのです。
茶道というと、お茶を点てるだけだと思っていましたが、礼儀作法は勿論、お花、料理と奥の深いのには驚きました。でも、習うにつれ、だんだんと興味がわいてきました。お茶には季節ということが大事にされ、四季折々の道具が出され、お花、お菓子と他には味わえない優雅な気持ちです。月3回のお稽古ではありますが、先生の教え方の魅力もあって本当に楽しい時間です。
お茶を習っていると、いろんな人との出会いもあります。今迄私にとって最高の喜びであり、思い出として、一昨年九州大会というお茶会が、佐世保で開かれました。それは、九州全県、沖縄と各県から集まり、年一回茶会が開かれるのです。それには、お家元様始め多くのお客様がお見えになりました。その時、私はお家元様にお茶を点てて差し上げることが出来たのです。これも、先生のお陰だと感謝しております。
近頃では職場でも時々、お茶を点てて頂いています。みんな、菓子の頂き方、お茶の飲み方と興味をもたれ、今では一服では足りず、二服と頂き、楽しい一時を過ごしています。
ある方が、修行とか儀礼だけが茶道の道ではなく、友と席をともにする社交の楽しみ、すぐれた美術工芸品に触れ、茶、菓子、懐石料理などの味覚の満足、その他数々の遊楽が茶会には用意されている、それが茶の楽しみでは、と言われています。まさにその通りだと思いました。
今年も雛人形を飾る時期になりました。桜餅でも作って、一服したいですネ!声をかけてくだされば、ご一緒に楽しみましょう。これからも、好きなお菓子を作ったり、料理をしたり、みんなと楽しめるお茶にしたいと思いつつ、初心を忘れず、一期一会を大切に、茶道を続けたいと思っています。


検査室より患者さまへ

検査室 岩佐 香織

私たち検査技師は、旧館の1階にある検査室で働いています。看護師によって採血された、患者様の検体は検査室に運ばれ検査しています。赤いフタの採血ビンは貧血の検査と白血球、血小板の数を測定し、オーダーがあれば白血球の種類を顕微鏡で見ています。茶色のフタの長い試験管は遠心分離器にかけて、血清を分離し生化学検査に使います。総蛋白、コレステロール、中性脂肪、血糖、いろいろな酵素、電解質などの検査をします。尿の詳しい検査も尿沈渣といって、尿を遠心分離器にかけて沈んだ、赤血球、白血球、上皮細胞、細菌、結晶の数を顕微鏡で見ています。結晶はキラキラしていて宝石の様なものもあります。便からは寄生虫や潜血を調べます。腹水、胸水の検査も行っています。
これまでは患者様と接することがあまりありませんでしたが、1月から心電図、眼底検査、肺機能検査を行うことになり、これからはお会いすることも増えるかと思いますので、よろしくお願い致します。
卒業、入学の時期ですね。私が白衣にあこがれを持って検査技師の学校に入学し、初めて白衣を着た時、うれしくて鏡の前でくるくる回ったことを思い出します。学生の時に初めて白衣を着た時の気持ちを大事にして、初心を忘れずこれからの仕事を頑張って行きたいと思います。


病院食のレシピ紹介

ひな寿司                     栄養管理室 佐野 美香、塚本 ゆみ子

分量(2人分)

ご飯 300g (1人分)
合わせ酢 エネルギー 417kcal
 砂糖 大さじ1強 たんぱく質 14.7g
 酢 大さじ2/3 脂質 9.6g
 塩 小さじ1/3 炭水化物 64.1g
4個 塩分 2.0g
うずらの卵
ゆでたもの
2個
干ししいたけ 2g
かんぴょう 5g
人参 20g
薄口醤油 小さじ1+2/3
砂糖 大さじ1/2
だし汁 適量
ピック つまようじ

作り方

  1. 飯は、やや硬めに炊いておく。
  2. かんぴょうは、塩もみしたのち、水でもどす。干ししいたけは、水につけもどしておく。
  3. もどした、かんぴょう、干ししいたけと人参をみじんに切り、材料が、十分かぶる程度のだし汁で煮る。材料に火が通ったところに、砂糖、薄口醤油で、味をつけ、さらに煮る。材料に、味がついたら、火からおろし、軽く、汁気を切っておく。
  4. 合わせ酢の調味料を鍋に入れて、火にかけ、調味料が十分にとけたら熱いご飯にまわしかけ、3.の具を混ぜ、うちわであおぎながら、米粒をつぶさないように混ぜる。
  5. できあがった寿司飯は、8等分にして、おにぎりを作っておく。
  6. 卵は、28cm程度のフライパンで丸い形の薄焼き卵を作り、それを2等分にきる。(半月型になる。)
  7. 4.でおにぎりにした寿司飯に、薄焼き卵を着物にみたてて着せ、前をピックでとめる。
  8. うずらの卵につまようじをさし、おひなさまの頭とし、6.にたてる。
編集後記

 第3号ということで、少しは皆様も見慣れてきた頃では・・・、また、第3号の発刊を楽しみにされていた方もいらっしゃったのではないかと思われます。今回もいろいろな内容で記載させていただきましたが、お役に立ちましたでしょうか。わからない事はお気軽にお尋ね下さい。 毎回、我々編集委員は、院内のスタッフにいろいろな記事をお願いして“こころ”を作成しておりますが、皆様の中には、もっとこんな事(内科的疾病、内科的検査の内容等)が知りたいというのがあるのではないかと思われます。全部は無理でも答えられる範囲で、“こころ”を通じてお答えしたいと思いますので、院内に設置してあるご意見箱にご投書いただければ幸いです。今後とも院内スタッフ一同、一丸となって頑張りますのでよろしくお願いいたします。

(橋口 秀利)

編集長  坂口(副院長)
編集委員 笹山(事務)、福井・藤山・前田幸・井元(看護部)、岩佐(検査部)、藤原(薬剤部)、橋口(放射線部)、塚本(栄養管理室)

平成17年6月15日作成