久保内科病院 広報誌


Vol.13
2007年秋号

発行/医療法人是心会 久保内科病院 佐世保市田原町11−9(広報委員会)TEL 0956-49-3377

看護部と医療連携室からのお知らせ    久保内科病院看護管理室・医療連携室

 猛暑日ばかりが続いた夏も過ぎ、朝夕はいくぶん涼しさを感じる頃となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は看護部と医療連携室からのお知らせをさせていただきます。
 平成19年7月1日、看護職員のユニフォームが新しくなりました。ユニフォームが替わるのは14年ぶりです。前回は新病院が建立されて5年後でした。今回、ユニフォームが替わるきっかけとなったのは、日本医療機能評価機構の認定を受けたことです。認定を受けるまでに頑張ったことへの病院からの“ごほうび”なのです。
 ユニフォームが替わるにあたって一番時間を費やしたのはデザイン選びです。スタイルは事前にスタッフからアンケートをとり、ワンピースとパンツスーツに決まったのですが、デザインはなかなか決まりませんでした。やさしさと清潔さを印象づける、また動きやすさなどの機能性にも考慮しなければならないため、数冊のカタログを見ては試着を行い、印象・機能性とも納得のできるものを選びました。私たちの現在のユニフォームは皆で一つのことをやり遂げたという証であり、これから先も一致団結してよりよい看護に取り組んでいきたいと思います。

看護師ユニフォーム

看護助手ユニフォーム

医療連携室スタッフ
 医療連携室は平成18年7月より活動を開始し、1年が経過致しました。1年を振り返ってみますと、大病院からの術後回復期やリハビリ、緩和ケアなどの目的で転院依頼を受けることが多くありました。そこで、他の病院からの転院依頼をお受けした場合の対応についてご説明します。まず、診療情報提供書などを元に入院の可否や入院日などを決める会議を行います。これは連携会議といい、毎週火曜日に行っています。この会議の結果を水曜日以降に依頼のあった病院へお伝えし、場合によってはご家族との面談を行っております。当院への入院が決まっても、空床状況によっては数日から数週間お待ちいただく場合もございます。
 現在は病院からの転院依頼を受けることが主になっていますが、他に訪問診療や訪問看護、介護相談、医療相談なども受け付けております。受付時間は月曜日から金曜日の10時から17時までとなっております。どうぞお気軽にお声をかけてください。

血圧の薬は一生飲まんば!? − 降圧薬のお話 −

医師 延原 幸嗣

 先日、健診で血圧が高かったAさんに血圧を下げる薬(降圧薬)を処方しようとすると、「血圧の薬を飲み始めると、一生飲まんばいかんとでしょ。」となかなか治療に応じてくれませんでした。また脳出血で倒れたBさんは以前から血圧が高かったのですが、なるべく薬に頼りたくないと健康食品などを摂っていたそうです。最近このように血圧が高いけれど、できるだけ薬は飲みたくないという方によく出会います。現在、日本で病院を受診する人のうち最も多い診断名が高血圧です。厚生労働省の調査(2000年:第5次循環器疾患基礎調査)では、30歳以上のうち高血圧の基準(血圧が上が140、下が90以上)を満たす割合は男女合計で50.2%、60歳代では66.0%、70歳以上では77.0%に達することが示されました。しかしこのうち病院で高血圧と診断された割合は23.7%で、降圧薬を毎日服用した割合はわずか12.4%にすぎないと報告されています。
 ではそもそもなぜ血圧を下げないといけないのでしょうか?実は血圧が高くても症状がない人がほとんどです。低血圧の人に比べたら精力的で元気一杯の人が多いくらいです。しかし血圧が高い状態が長く続くと全身の血管(特に動脈)に負担がかかり、ちょうど土管が汚れていくように血管が細く硬くなって(動脈硬化)、血液の流れが悪くなったり、詰まったり、破れたりします。それが脳の血管で起きれば脳卒中(脳梗塞や脳出血)ですし、心臓の血管で起きれば狭心症や心筋梗塞となります。またこのような病気を起こせば、その後の人生に何らかの障害を残すことになります。私は神経内科が専門で脳卒中を起こした方に接する機会が多いのですが、手足や言葉が不自由になってから、きちんと治療を受けておけばよかったと後悔される方が実に多くおられます。せっかく日本という長寿国で暮らしているのですから、できるだけ障害もなく、介護も受けることなく、元気に長生きしたい。そのために血圧を正常に保つことが大事なのです。薬を飲まずに血圧を下げる方法としては、食事の塩分を減らす。適度な運動をする。肥満のある人は体重を減らす。などがあり大事なことなのですが、これらの方法だけで血圧を下げるのは実際、難しいのが事実です。高血圧の人で、薬で血圧を正常に保った人と、薬を飲まずに血圧を高いままにした人を比べると、血圧を正常に保った人が元気で長生きできたという研究や報告が世界中にたくさんあります。いまメタボリック症候群や生活習慣病という言葉をよく耳にすると思いますが、これは動脈硬化による病気を予防するために使われる言葉です。その代表選手が高血圧で、その他に糖尿病、高脂血症(コレステロールや中性脂肪が多い)などがあります。血糖値やコレステロール値が高いとなぜ薬を飲まないといけないのか?それも動脈硬化を防ぎ、脳卒中や心臓病などを予防するという同じような理由からなのです。
 皆さん目が悪くなったらメガネをかけると思います。その時に「私はこのメガネは一生かけなければならない」と嘆く人は少ないと思います。メガネをかけて、きれいに見えれば日常生活を充実して過ごすことができます。血圧の薬もメガネを毎朝かけるような感覚で、うまくつきあってみてはいかかでしょうか?


折り紙

日本折紙協会認定講師 元検査室技師長 川崎 道子

季節を折る

 季節の折紙作品を作る時、季節にさきがけて作ります。秋用のものは夏の真っ盛り、汗をふきふき案をねり、8月末までには完成させます。秋といえばやはり題材は「月」「すすき」「コスモス」「彼岸花」「菊」「紅葉」などが代表的なものとなります。
 たとえば「タヌキの月見」「かぐや姫と十五夜」「お地蔵さん」などです。お地蔵さんの作品では、彼岸花と組み合わせ、童謡の「村のはずれのお地蔵さんは、いつもニコニコ・・・」という歌を思い出すような色紙作品となっています。これらが終わると「菊」とか「紅葉」「つた」などで移ろい行く秋を表現したくなります。そしてその頃には 次の季節、クリスマス 正月の作品にとりかかります。
 なお、作品は、検査室の前・旧館待合室に展示してあります。


ワンポイントリハビリテーション Vol. 2.

理学療法士 横田英敏・秀野 公一

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんへ

「口すぼめ呼吸を覚えましょう」

 リハビリテーションの中心となる呼吸理学療法で、簡単にできる代表的な方法をご紹介します。
 病状の進行したCOPD患者さんは、息を吐くときに気道がつぶれやすくなっています。このため、呼吸が速く浅くなりがちで、換気の効率が悪くなり、呼吸するための体力が、より必要となります。
 そこで、残っている呼吸機能を有効に活用して呼吸の効率を高め、息切れを軽くしてくれる呼吸法が「口すぼめ呼吸」です。口すぼめ呼吸によりゆっくりと息を吐ききり、より自然に空気を吸い込むことができます。さらに、息を吸うときに横隔膜を意識的に使って腹式呼吸を行うと、呼吸に要する運動量が減ってより深く、効率のよい呼吸ができるようになります。呼吸苦がある方は是非取り組みましょう。

参考:COPD-info.net

 

 

 

 


編集後記

 この夏は最高気温が40.9℃のところもあった猛暑でした。彼岸になっても「暑さ寒さも彼岸まで」とは言えず、残暑も厳しい日々が続いているところですが、川崎さんの鮮麗な「秋」の作品に秋を感じさせてもらっています。
 今回の「血圧の薬は一生飲まんば!?」は、血圧が高いといわれた方には解りやすく読んで頂けたのではないでしょうか?
 気温の変わりやすい季節になります。お体に気をつけて下さいませ。

(金子 恵子)

編集長  坂口(副院長)
編集委員 笹山・前田(事務部)、小野・村山・田嶋・金子(看護部)、岩佐(検査部)、濱野(薬剤部)、橋口(放射線部)、中島(栄養管理室)

平成20年 7月 6日作成