久保内科病院 広報誌


Vol.12
2007年夏号

発行/医療法人是心会 久保内科病院 佐世保市田原町11−9(広報委員会)TEL 0956-49-3377

経鼻上部消化管内視鏡検査を導入します。         副院長 坂口 洋司

 日本人は欧米人に比べ、胃癌による死亡率が依然として高く、上部消化管内視鏡検査(以下胃カメラ)は重要な検査法として確立しております。胃カメラは以前と比べると細くなり、楽になってきたといわれておりますが、やはり辛い・苦しい検査というイメージがあり、「受けたくない」と考えられている方も多くおられます。ではなぜ辛いのかと申しますとスコープが知覚敏感な咽頭部を通過する時に嘔吐反射がおこるためといわれております。そこで咽頭麻酔をして挿入しますが、それでも知覚が完全に失われるのではありませんので不快感が高まり、咽頭部を通る時にゲエーという嘔吐反射をおこします。それを軽減するために鎮静剤や鎮痛剤を使い、眠ったような状態で検査を行う方法もあります。しかし、これらの薬物は呼吸を抑制する可能性もあり、また検査終了後は車の運転など日常作業の制限もあります。
 こうした背景から、苦痛の少ない方法として経鼻的胃カメラが最近開発されました。ある医療機関で胃カメラを受けたことがある方に経鼻胃カメラを行い、終了後に今後経口、経鼻のどちらを希望するかを尋ねたアンケートでは、今後経鼻的検査法を希望する方が93%であったという報告もあります。
 当院でも6月下旬に経鼻内視鏡を導入予定です。それはオリンパス社製のGIF-XP260Nといい、先端部外径5.0mm、挿入部外径5.5mmと極細でありながら、送気・送水ノズルを備え、径2mmの鉗子口より生検組織採取が可能で、通常の胃カメラと同様に4方向のアングル操作が可能な作りとなっています。(図-1:次ページ)の最下段がGIF-XP260Nで、従来の内視鏡と比べて非常に細いものです。
 では経鼻内視鏡の具体的な方法についてご説明を行いたいと思います。まず、検査開始15分前に胃内の泡などを取り除く液を飲みこみます。10分前に鼻の中の血管が収縮し、内視鏡の通過を良くする薬剤を噴霧します。5分前に鼻の中にゼリー状の麻酔剤を注入します。それから約1分後に外径4mmの麻酔剤を塗った軟らかいスティックを挿入します。さらにその1分後にそれを抜き、外径6mmの麻酔剤を塗った軟らかいスティックを挿入します。この6mmのスティックが挿入できれば内視鏡(外径5.5mm)が挿入可能と考えられます。そのまま内視鏡検査台へ移動し、スティックを回転・スライドして麻酔が十分かどうか確認して、スティックを抜き、内視鏡を挿入します。検査途中で鼻腔を通過困難な場合は反対側の鼻腔でもう一度同じ手順で行いますが、どうしても挿入困難な場合は経鼻法をあきらめて、経口的な検査に切り替えたほうがよいといわれています。
 経鼻法の利点としては、内視鏡が舌の付け根を通らず、のどに触れることもないので不快感や吐き気をほとんど感じず検査が受けられます(図-2)。検査中にモニター映し出される自分の胃の映像を見ながら、検査医と話ができるなどの特徴があります。
 欠点は、前処置や内視鏡の吸引操作に時間がかかり、検査時間がやや長くなります。検査後に鼻出血をおこすことがまれにありますが、鼻の圧迫などで簡単に止まるものがほとんどです。また内視鏡の画像がやや暗く、解像度がやや劣ります。また、内視鏡を使った手術は鉗子口が小さいことなどにより経鼻内視鏡では困難です。
 現在の所はすべての検査を経鼻法で行うことはできません。胃レントゲン検査などで胃の中に明らかな異常があり、その精密検査を行うには従来の経口法が適しています。これまで胃カメラで苦痛があり、苦手の方で何か症状があり検査が必要な方や人間ドックなどのスクリーニングとして適していると考えられます。
 当院では内視鏡専門医2人が交代で担当しており、従来どおりの胃カメラできますし、これからは経鼻法も可能となります。お気軽にご相談ください。

図-1

図-2


呼吸器内科について

医師 山田 康一

 4月よりこちらで勤務させていただいています山田康一といいます。
私の専門分野は呼吸器なのですが、どんな病気診ているのかよくわからない人もいるかもしれません。代表的な病気でいくと「上気道炎(いわゆる風邪)」、「気管支炎」、「肺炎」、「肺結核」、「肺癌」、「気管支喘息」、「肺気腫」、「間質性肺炎」などなじみのある病気からそうでない難しい病気までたくさんあります。今回はまず一番外来などで診る上気道炎(風邪)についてお話しましょう。
 「風邪」は簡単にいえば口から喉までの感染であり、症状としては「鼻みずがでる」、「喉が痛い」、「咳がでる」、「熱っぽい」などです。そして多くがウイルス(有名なものでいえばインフルエンザウイルスなど)が原因となっています。治療はウイルスに効く薬はあの話題になった抗インフルエンザ薬「タミフル」以外には特効薬はなく、基本的には安静と水分、栄養摂取です。じゃあ病院かかる必要はないのですが、なかには細菌感染をおこしたり、進行して肺炎になるものもあります。どんな時に受診したほうがいいのかというと、熱が3日以上下がらないとき、38度以上の高熱時、膿性(色のついた)の鼻汁、痰が出るとき、喉の痛み、咳の痛みがひどいとき、もともと病気を持っている人(特に呼吸器系疾患、糖尿病、腎臓、肝臓に病気のあるひとなど)などは受診したほうがよいでしょう。そんな人は細菌感染を起こしている可能性があり、菌をたたく抗生剤が必要になるからです。
 少し難しい話となりましたがそういった症状などがあれば(判断に迷う場合も)気軽に受診してください。


新人紹介コーナー

経理部長 丸田 敏幸

昨年の10月1日より勤務させていただくことになりました。精一杯努力いたします。新人ではありますが、年は57歳です。年はくってますが何かあったら使って下さい。

薬剤師 中川 勝憲

この度、薬剤部に配属されました中川勝憲と申します。今年3度目の年男を迎える年齢ですが、脱サラして薬学部に進学し、先日卒業したばかりの全くの新人です。
趣味は料理や映画鑑賞、マラソンなどで、新婚旅行ではホノルルマラソンを走りました(ホノルルマラソンを走るために新婚旅行に行きました?)。一男一女に恵まれ、父親修行中の身でもあります。
現在は佐世保市内の栄町に住んでいます。公園が近くとてもいい環境ですが、近くにマルキョウとレンタルショップが無いことは不満です。熊本の山奥の出身で佐世保に初めて住みますが、魚が美味しく、山と海に恵まれた風光明媚なところで、大変気に入っています。
まだまだ修行中の身であり、色々とご迷惑をお掛けすることもございますが、宜しくご指導下さいますよう、お願いいたします。

事務 澤井 久江

3月より医事課に配属されました澤井久江です。
以前は整形外科に勤めていて、内科系は初めてで教わることが多いですが、スタッフのみなさんがやさしく指導してくれるので、少しずつ自信につながり毎日楽しく勤務しています。    
初心を忘れず頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

事務 蛭子屋 志穂

3月より事務で入社いたしました蛭子屋志穂です。内科での勤務が初めてで勉強させていただくことばかりです。1日でも早く久保内科病院の一員として胸がはれるように頑張ります。


ワンポイントリハビリテーション

理学療法士 横田英敏・秀野 公一

第一回 変形性膝関節症の在宅トレーニング

変形性膝関節症とは、
加齢・肥満などによる 関節軟骨の磨耗 骨変形 疼痛 活動量減少
関節負荷増大
筋力低下 骨負荷増大
という悪循環をたどって悪化していきます。これを断ち切るために運動療法を行い、筋力の向上を図り骨負荷を減らし、疼痛の減少を図ります。簡単なものをひとつ紹介しますので、自宅でやってみましょう。もっと詳しく知りたいという方は当院リハヒ゛リテーション科まで。

編集後記

日差しが強くなってきました。「こころ12号」いかがでしたか?
今回の表紙は経鼻内視鏡検査の導入についてでした。胃カメラによる検査も従来どおり行っていますので、お気軽にご相談ください。
また、ワンポイントリハビリテーションが始まりました。是非お試しください!
新しいスタッフも加わり、より一丸となって皆様のお役に立てるように頑張ります。

(中島 仁美)

編集長  坂口(副院長)
編集委員 笹山・前田(事務部)、小野・村山・田嶋・金子(看護部)、岩佐(検査部)、濱野(薬剤部)、橋口(放射線部)、中島(栄養管理室)

平成19年 8月20日作成